テストの心理学

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QAエンジニア MY
2019年05月16日

こんにちは、QAエンジニアのMYです。
QAエンジニアとなり半年が経ちました。

ソフトウェアテストについて学び直そうと思い、最近こちらの本を読んでいます。

 

  
  

 

  ISTQBシラバス準拠 ソフトウェアテストの基礎
著 ドロシー・グラハム、エリック・ファン・フェーネンダール、イザベル・エバンス、レックス・ブラック
出版社: 株式会社ビー・エヌ・エヌ新社
  画像は株式会社ビー・エヌ・エヌ新社 Webサイトより引用
 

10年ほど前に購入したもののほとんど読まず本棚で眠っていたのを思い出し
引っ張り出してきて、少しずつ読み進めています。

その中で「テストの心理学」という項があり、興味深かったので少しご紹介します。

テスト担当者は孤立しやすい ??

開発者は要件に沿うよう設計・製造する上で、問題をポジティブに解決します。
一方、テスト担当者は欠陥を見つけようとするためネガティブな役割を担います。

テスト担当者が誰かの欠陥や誤りを見つけて指摘したとき、
開発者は、個人に対する攻撃と受け取り、苛立ち、動揺し、落ち込みます。
プロジェクトマネージャは、欠陥の改修等によるプロジェクト遅延に悩まされます。
顧客は、欠陥を目の当たりにし、品質に対し懐疑的になります。

こういった立場よる心理の違いから、チーム内の関係が悪化することが起こり得る、
そしてそれがテストの成否に影響を及ぼすという内容でした。
特に時間的なプレッシャーがある場合に顕著になるとのこと・・・私も前職は開発者側の立場でしたので
時間的余裕がない中での欠陥の指摘に心が折れそうになったこと、多々あります。

テストを建設的なものであると思ってもらうために

本書では、できるかぎり客観的に丁重に報告するべきであると述べています。

それを作成した人を批判することなく、中立かつ事実に焦点を当てた方法で、製品に対して分かったことを伝えます。例えば、インシデントレポート、レビューの所見には目的と事実を記述します。

中立な立場で事実を伝えること、また当然ですが、非難しないことが重要だそうです。
欠陥のフィードバックを行う際、どうしても主観で記述してしまい事実が正しく伝わらないことがあるので、
客観的な情報を提供するよう気を付けたいと思います。

現時点でこれが分かったことによって、それを回避したり修正できるようになるので、
出荷するシステムが顧客にとってより良いものになると説明します。

機能しなかった箇所だけでなく、機能した箇所も伝えること、称賛も与えること、リスクを正直に示すことが重要だそうです。
機能しなかった点を伝えることだけに注力しがちですが、機能した点も明確に伝えることで
開発者にとってどこを改修すべきかわかりやすくなるのかもしれません。

戦いではなく協力から始めましょう。システムの品質が良くなることが皆の共通のゴールであることを思い出してください。

同僚と協力し、他の人がどう感じどう反応するか理解すること。
テストの有効性を説明すること、テストに対するレビューをしてもらうこと。
相手の心理を理解し、他のメンバーに対し良好な態度で接することが重要だそうです。
敵対するのではなく協力者として、礼儀正しく接することを心がけていきたいと思います。
テストに対するレビューというのも面白い試みかなと思いました。(レビューされる側としてはドキドキしますが・・・!)

相手の状況や心情を理解した上でフィードバックできているか、
誰にとっても明確で、客観的に指摘できているか、今一度自分の業務を見直すきっかけとなりました。
協力し合ってよりよいテストが実行できるよう、これからも学んでいきたいと思います。

この記事を書いた人

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QAエンジニア MY

フルリモートのQAエンジニア。前職は客先常駐で様々な開発を担当していたJavaエンジニア。子供との時間を多くしつつ業務の専門性も上げるため、フルリモートのQAエンジニアにジョブチェンジ。

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2019年05月16日

       

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