システムの開発で失敗しないための心得とは?

Webシステムの開発・導入時に必要な心構え

  1. 仕事のやり方を変える
  2. 「コンピュータやネットワークが得意なこと」を活かしきる

仕事のやり方を変える

新しいツールは、私達の仕事や生活に変化をもたらします。携帯電話の普及で、時間や場所を厳密に決めなくても待ち合わせすることができるようになり、メールやLINEによって、かつては年賀状ぐらいだった文章によるコミュニケーションは、電話よりも手っ取り早くて、気軽な連絡方法になりました。

新しいシステムを導入したり、今のシステムを刷新するのも全く同じです。今までのやり方をそのままIT化しても、投下した費用に見合う充分な価値は生み出しません。システムを使って仕事のやり方を変えることこそが、真の業務効率化をもたらし、新しい価値を生み出すのです。

「コンピュータやネットワークが得意なこと」を活かしきる

では、どのようにシステムを利用して仕事のやり方を変えれば、業務の効率化を実現し、新しい価値を生み出すのでしょうか。私達は、コンピュータやネットワークの特長を活かすことが、その答えになると考えています。

一見当たり前のことのように思えるかもしれません。ですが、馴染んだ習慣を変えるのは意外に難しく、残念ながらシステムによって得られるはずのメリットを享受できない事例も、数多く見受けられます。お客様の大切な資金や、貴重なお時間を投資して作るシステムだからこそ、最大限の価値を引き出して頂きたいのです。

お客様のために、ご要望をお断りした事例

なぜ、お断りしたのか?

とあるお客様の案件管理システムで、「案件の詳細情報を印刷したい」というご要望がありました。何のために印刷が必要なのかお伺いしたところ、「手元に印刷した紙を置いて、メモできるようにしたい」とのことでした。

確かに紙なら、電話でお問合せを受けた時に、片手で簡単にメモすることができます。ですが、印刷した紙に書いたメモは、メモを書いた担当者しか知り得ない情報になってしまいます。

紙のファイルで情報を管理する、従来のやり方を引きずったままでは、全員がオンラインで情報を共有できるというクラウドの強みが失われてしまうのです。私達は、このご要望をお断りしました。

代わりに私達がご提案した内容とは?

システムを導入する意味がなくなることをご説明し、代わりに、案件に自由にメモを追記できる機能をご提案しました。また、電話の対応をしている時も両手が空くよう、ヘッドセットのご利用をお勧めし、必要なメモをキーボードで入力できる運用体制を取って頂きました。

これは、お客様のご要望をお断りし、システム導入に合わせて仕事のやり方を変えて頂いた事例ですが、それまでは担当者に確認するしかなかった案件情報が、「誰でも手元のPCから最新の状態で確認できるようになり、誰でも問合せに対応できるようになった」と、ご満足頂いております。

Webシステムを最大限に活用するための3つのポイント

システムの導入・刷新を検討されている方に向けて、システムを最大限に活用するための3つのポイントをご紹介します。

システムを有効活用するには、関わるスタッフ全員の意識改革が必要です。意識改革が進まないと、システム導入が失敗に終わる可能性が高くなります。システムを有効活用するためのポイントは下記の3つです。

  1. データは必ずシステムに登録して検索する
  2. データは後から編集する
  3. データは共有する

ITに詳しい方には、どれもごく当たり前なことに感じられると思いますが、そうでない方にとっては、習慣や意識を変えることは、「言うは易く行うは難し」なのではないでしょうか。

データは必ずシステムに登録して検索する

書類でデータを管理していると、五十音順や日付順といったファイルキャビネットに整理された順番でしか探すことはできません。しかし、コンピュータは様々な条件で瞬時にデータを検索できます。

  • データは必ずシステムに登録する
  • フォルダを開いたり、画面を延々スクロールしてデータを追いかけるのではなく、検索する

この2点さえ守れば、ファイルを探しまわったり、あちこち問合せすることなく、即座に必要な情報を引き出すことができます。「そんなの当たり前じゃないか」と思われるかもしれませんが、組織で運用すると、必ずと言っていいほど、抜け漏れが出てきます。抜け漏れを生み出さないための意識付けや体制作りが大切です。

データは後から編集する

一度書いたモノを清書しなおすのは大変だから、最初からキレイに書かなければならない。PCがなかった世代の潜在意識には、そんな学生時代のノートの習慣が無意識に染み付いてしまっています。

また、システムへのデータ登録は必須項目など様々な入力制限があって億劫なので、「情報が揃うまで、とりあえず手元のエクセルで管理しよう」ということになり、結局、データはシステムに登録されないまま、必要な情報が入ってない「使われないシステム」になってしまいます。

システムで管理するデータは、最初から完全な形である必要はありません。不完全な状態での下書きや一時保存機能を使って、後から好きなだけ編集すればいいのです。作業途中のデータでも、続きを他の人に引き継ぐこともできます。

「この項目は必要」「あの項目も必要」と、ついつい完璧なデータが欲しくなる気持ちを抑えて、不完全な作業途中のデータも登録できるようにすることもご検討ください。実際に利用する方が「気軽に使える」と感じたなら、そのシステムは積極的に活用されるでしょう。

データは共有する

情報の共有が難しかった頃は、資料や書籍を手元に置くことが重要でした。オフィスに忘れた書類は、出先で確認することはできません。誰かが持ち出していたら、誰が持っているか片っ端から聞いていくしかありません。

ネットが広まる以前の社会人経験が長い世代には、この感覚は根強く、常に持ち歩く手帳にスケジュールを書き込んだり、自分のPCにファイルがないと不安を感じてしまう方もいるでしょう。

しかし、今はクラウドの時代です。オフィスのPCからでも、出先のスマホでも、クラウドにさえデータがあれば、常に最新の情報を確認することができます。

必要な情報は手元ではなく、常にクラウド上に保管して編集する。この意識の切り替えができれば、いつでもどこでも最新の情報を得ることができるだけでなく、関係者全員で最新情報を共有することができるようになります。

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